令和2年10月16日 ピアスクール倫理委員会決定
(前文)
北海道ピアサポート協会が認定するピアサポーターは、精神的に困難な病気や障がいを経験した者が、精神保健福祉領域または企業等において、同じような経験をした方に対して、自身の経験を活かし支援の仕事をする者を指す。
ピアサポーターは、精神的に困難を経験した方が主体的に意思決定し、社会的及び心理的な繋がりを持ち、お互いにリカバリーをしていくことを目的とする。また、精神保健福祉の発展のために、個人や社会に対して働きかけ、職業的にとらわれないピアサポートの普及啓発を行う。
(価値と原則)
<自己>
1)自己受容
病気や障がいなどの特性を理解・把握し、自己を受け入れる。
2)セルフマネジメント(自己管理)
心身の自己管理を行い、働くために生活を整える。また、不調時は周囲に相談等を行い、立て直しに努める。
3)ソーシャルネットワーク(社会的な繋がり)
自己のリカバリーのために人と繋がり、社会的及び職業的に孤立しないよう努める。
4)自己研鑽
ピアサポーターとして自己研鑽し、自己や他者のために学びを深める。
5)バウンダリー(本人との境界線)
サービス提供者やピアサポーターとして、一定かつ適切な距離を保ち、心身の健康に努め
る。
<相互支援>
1)ピアサポート
双方向のコミュニケーションを通し、必要な自己開示を行う。また、相手の想いを傾聴し、知ること・共感に努める。相手に支えられていることも知る。
2)ストレングス
多様性を尊重し、強みやリカバリーに焦点を当てる。
3)エンパワーメント
自分自身が望む生活を自己決定できるよう、力を付けていく過程を共に模索する。
4)アドボカシー(権利擁護)
互いの権利を尊重し、意思決定を共に考える。
5)リカバリーストーリー(経験を語る)
リカバリーの経験に応じて、その内容を適切に共有する。
<働く姿勢>
1)規則の遵守
ピアサポーターの役割にとらわれず、働く現場で与えられた役割、規則や労働条件等を遵守する。
2)チーム連携・協働
チームで協調し、他の専門職等と連携・協働する。
3)プライバシーの確保
職場で知りえた方のプライバシーを尊重し秘密を保持する。
4)ハラスメント・虐待の禁止と義務
いかなるハラスメント・虐待を行わない。また、虐待を発見した場合は通報を行う。
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